「ん〜っと、ここだよな」

私は中澤さんから渡せれてたメモをもとに、ある店へとやってきた。
ドアを開けて中に入ると、薄暗いけど感じのいい店だった。
すぐにボーイさんがやってきて、名前を確認すると店内へと案内してくれた。
周りに他のお客さんはなく、中央のテーブルに中澤さんが1人座って手を上げていた。

「ちゃんとわかったか?」

「はい」

「じゃ、座り」

席へ付くとすぐに飲み物が注がれた。

「これ・・・」

「今日はお祝いやから、最初だけな」

それはシャンパンだった。
私・・・シャンメリーしか飲んだ事ないんですけど・・・。

「それじゃ、誕生日おめでとう」

「ありがとうございます」

グラスを合わせ一口飲むと、結構飲みやすいものだった。
グラスをテーブルに置くと、店内にBGMが流れ始める。
それは私が聴いた事のあるものばかり。
っていうか、モーニングの曲じゃん。

「あの、他にお客さんってこないんですか?ここ」

「今日はな、貸切や」

「えっ!?私のためだけに?」

「そうやで」

「すっごい嬉しい・・・」

「まだまだ楽しみはこれからや」

中澤さんが軽く手を上げると、BGMが消え1人の男の人が出てきた。
そのまま設置してあるピアノへと移動していった。
流れてきたのは、Mr.Moonlight

「吉澤、踊ろ」

「へ?あ、はい・・・」

こんな風に踊る曲じゃないんだけどなぁ。
でも、なんだか気持ちがいい。ピアノだからかな?
ちょっとアレンジされてて、ジャズっぽくなってる。
私が中澤さんの腰に腕を回すと、中澤さんの腕が私の首に回ってきた。
あぁ・・・これだけで酔いそうだよ。

「今日はな、全部アタシがプロデュースしたんやで」

「そうなんですか!?」

「物をあげるのもえぇんやけど・・・。
 こういう手作り?みたいなもんをやってみたかったんや」

「ありがとうございます。
 すっごい嬉しいです。こんなプレゼント初めてですよ」

「ふふっ。よかった」

踊り終わって席に戻ると、再び中澤さんが席を離れた。
ポカンとしてる私を他所に、中澤さんはピアノの横へと。

「アタシから吉澤へ捧げる曲です。
 吉澤、19歳の誕生日おめでとう」

中澤さんが歌ってくれたのは、GET ALONG WITH YOU。
私だけに歌ってくれてるんだ・・・。
しっかりと私を見つめながら歌う中澤さんから、私も視線を逸らせなかった。
はぁ・・・幸せ・・・。
曲が終わると、演奏者もボーイさんもみんないなくなった。
店内には私と中澤さんの2人だけ。


「これがプログラムの最後」


ふいに重なった唇。
最初ビックリしたけど、私も目を閉じてその感触を味わう。
少しずつ深くなるキスに体の力が抜けていく。

「ハァ・・・」

「可愛いなぁ、吉澤」

「中澤さ〜ん・・・」

「続きは帰ってからな」

きっと私の顔は中澤さんの嫌いなトマトみたいに真っ赤なんだろうな。
少し飲んだアルコールのせいもあるけど。
最高のプレゼントをありがとうございます。
でも、私もこのままじゃおさまりませんからね。


 

 

 

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